2003年10月31日(金)18:36

ポーランドはEU憲法案を拒否する構え

ウィーン(AP)
ポーランドは、自国の修正要望が容れられなければEU憲法案を拒否すると表明した。レシェク・ミレル首相は金曜日、訪問先のウィーンで、EU加盟条約の批准が失敗する危険性は高いと述べた。APA通信によれば、オーストリアのヴォルフガング・シュッセル首相もオーストリア政府が「同様の」懸念を抱いていると語ったという。

 新規加盟予定国のポーランドは、現在提案されているEU憲法草案が中小国の不利になることを恐れている。ポーランド政府はとりわけ、それぞれの加盟国に割り当てられる採決の際の持ち票の再配分案に反対している。ポーランド政府は現行制度の存続を望んでおり、これに従えば人口約4000万のポーランドにはドイツ、フランス、イギリス、イタリアのEU大国より2票少ないだけの27票が配分されることになる。しかし新たな憲法草案ではいっそう人口比に重きを置いた決定システムが提案されており、ポーランドはスペイン同様これにより影響力の低下が予想される。

 他の点でも異論の出ている憲法草案は、議長国イタリアの意向では、12月のEU首脳会議で可決される予定である。その後は各加盟国の国会または国民投票による批准が必要とされるが、ミレル首相は、首脳会議での承認も各国での批准も現在の案では難しいと考える、とウィーンで語った。APA通信によれば、同首相は早期可決以上に重要なのは「決定の質」であると述べたという。

原題:Polen droht mit Veto gegen geplante EU-Verfassung




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